2008年 08月 28日
わるくろ |
銀座という街は華やかで高級、と言うイメージがあると思うんだけど、一歩裏の方に潜り込むとナンとも猥雑で怪しげな店が数多く存在する。
そういう店はまた看板に於いてもナンとも言えぬ味わいを持ったモノが多いのだ。
これはアクリル製で、行灯タイプの壁持ち出し型看板。
おそらく夜になると中の蛍光灯が光るものだ。
それにしても「わるくろ」である。
この「わるくろ」と言う言葉にどんな意味があるのか、妄想するだけで楽しいじゃないですか。
妄想1:悪くて黒い
(当たり前すぎてツマランのだが、そんな言葉を店名にする神経がわからん)
妄想2:私はルミ子、苦労してこの店を開いたの、の略
(んなわきゃあないだろうが、これだけで大河小説が書けそうだ)
妄想3:我が儘な流浪の民の靴下はロマンティック、の頭文字を取った
(そもそもどんな妄想だよオイ、と言うツッコミはナシで)
うーむ、深い。
「わるくろ」恐るべし。
しかしまた、この建物の朽ち具合がまた味わい深い。
銀座ですよ?
ナゼにこんなモルタルリシン吹き付けの外壁の、木造二階建てが銀座の裏通りにあるのか。
しかも塗装までハゲハゲの。
窓の面台のスチールの意匠がまた由。
昼間見てこそこの寂れ具合。
この二階って、何があるのか怖いけど興味津々。
秘密基地とか、店の女のヒモが住んでるとか、とにかく怪しげな事この上なく、異常なほど胡散臭い。
そして夜はこの朽ちた表の全てを隠して看板のみを浮かび上がらせ、また一人くたびれた男が安らぎを求めこの店に吸い込まれていくのだろう。
いやまて、安らぎを求めるのに「わるくろ」は選ばないだろ!
っていうか、俺は絶対入りたくないね。
採取地 :東京銀座
採取日時:2006.02
看板種 :行灯系 壁持ち出し型
業種 :スナック系飲み屋
美 :★★☆
味わい:★★★★★
哀愁 :★★★★
枯れ :★★★★★
変 :★★★★★
by kissh-kanbamania
| 2008-08-28 16:17
| kanban